「財産の終活」について

2021年3月1日

最近、「終活」という言葉をよく耳にされると思います。終活というと、葬儀やお墓のことをイメージされる方も多いと思いますが、財産をスムーズに引き継ぐことも重要な終活です。

 

残された方々(ご家族)は、ご本人がどこの金融機関と取引していたか知らないケースもあるので、万が一の場合、あてにしていた葬儀費用が引き出せないといった事態も起こり得ます。

 

そのためにも、お元気なうちに不動産や手持ちの金融資産をリストアップして、必要に応じて集約・整理しつつ、誰にどう渡すかを考えることをお勧めします。この作業を行うことで、次は遺言でも書いてみるか、というように次のステップに進みやすくなるかもしれません。

 

 

まずは財産を洗い出して一覧を作ります。不動産については、毎年の固定資産税の納付書とともに課税明細書が送られてきますが、非課税の不動産を載せない自治体もあるため、所有不動産がある自治体の税務課で固定資産課税台帳(名寄帳)の写しを取るといいでしょう。また、この際に誰かと共有状態になっている不動産のものも忘れずに取りましょう。

 

金融資産は預貯金のほか、株式や投資信託、出資証券といった有価証券、生命保険と損害保険、ゴルフ会員権などが代表的なものです。

 

また、クレジットカードやローンなど負債に関する情報や、第三者や会社を経営されている方は会社の借金の保証人になっているといった情報も非常に重要です。

 

これらをリストアップするとともに、これらに関する役所からの通知や契約書・証書などを種類ごとファイルしておきましょう。そのうえで、口座やクレジットカード類が多すぎると感じたら、断捨離することも忘れずに。

 

最後に、ご家族の立場からすれば、親御さんに終活を勧めたり、財産について聞きだすのは難しいと感じるかもしれません。そういった場合は「友達が親御さんを突然亡くしてお金で困ったんだって」というふうに例え話を交えて切り出す方法があります。

また、財産については一度に聞きだそうとせず、根気強く徐々に聞き出すことが大事かもしれません。

 

ご相談・お問い合わせはこちら
相続登記センター:0120-954-153